本当にこの日が来るのを、何度となく指折り数えたことか。そんな気持ちが本当の所です。一年間本当に皆さんにはご協力、ご援助頂いたことに感謝申し上げます。最終の例会には何をお話ししようかと迷った所ですが、昨年小尾会長は、地元の行事である火とぼしの話をされました。本年はやっぱり私も地元の話をさせて頂きたいと思います。
皆さんは秋葉神社という神社をご存知でしょうか。塚原の永明寺山のふもとにも「秋葉神社のほこら」があります。秋葉神社は日本全国に点在する神社で、神社本庁傘下だけで、約400社あります。その祭神は火伏せの神として広く信仰された「秋葉大権現」だそうです。総本社は浜松市天竜区春野町にある神社で、秋葉大権現の起源であります。私は塚原地区の人間でありますので、小さい時から秋葉山の火祭り(秋葉神社の例祭)に参加をしておりました。本年は約一週間後の6月23日の夜行なわれます。午後6時に永明中学校裏の空き地に集合し、そこにある種火からそれぞれ持ち寄った松明(タイマツ)に点火し、約30分位行列を作りながら永明寺山の秋葉神社まで火を奉納致します。昔は各家庭に番傘がありましたので、その傘を逆さにし、上にまとめ上げた中におが屑を詰めて松明を作りました。だんだん時代が進むにつれて、番傘のある家が少なくなったので、缶詰の空缶を長い棒の先に吊るし、その中に灯油に湿らせたボロ布を入れ、松明の代わりとしました。もっと時代が進むと缶カラが環境に優しくないという事でそれが禁止となり、現在はサランラップの芯の中に灯油に湿らせたボロ布を詰め込み、松明の代わりに使っております。その行事のお駄賃は森永製菓のミルクキャラメルで、皆さんご存知のあの黄色い箱のやつです。50年間今でも変わっておりません。私はロータリー活動をする中で、地域への愛着を忘れてはならないと思っています。色々な奉仕活動の根源は地域愛であり、それが日本、そして世界に広がっていく様な気が致します。
あと、私たちの周りには色々な神様がおります。お荒神様。お荒神様はかまど神とも呼ばれ、火を使う台所に祀るのが本来の祀る場所だそうです。家庭の台所で祀る「三宝荒神」(サンポウコウジン)と、地域共同体で屋敷外に祀る「地荒神」(ジコウジン)があるそうです。不浄や災難を除去する神様です。又、庚申塔(コウシントウ)というのをご存知でしょうか。庚申塚ともいわれます。庚申は庚(かのえ)申(さる)の組み合わせで、暦の上で60日に一度回ってくる庚申の日に、その夜を眠らずに過ごして健康長寿を願う信仰です。全国各所に祀られており、塚原にも商工会議所の裏の辻の角に祀られております。
日本人の世界に誇れる特徴は「神を選ばない」、言葉を変えれば「何でも信仰出来る」のが大きな特徴であります。私は この日本人の持つ特質が、世界平和に繋がるのではないかと考えます。本年は御柱の年でしたが、戦争もなく、色々な神様に守られながら日々を過ごせる日本人はとっても幸せだと思います。
一年間つたない話を聞いて頂き本当に有難うございました。以上で会長挨拶とさせて頂きます。
Last Update:2016年06月15日